色々な事例を読んでいる中で、皆さんも一度は聞いたことがある会社の話を思い出した。
掃除機といえば「吸引力」。
どれだけ吸えるか。
どれだけゴミを吸い取れるか。
普通なら、そこを研究する。
でも、ある創業者は違った。
吸引力の研究をやめた。
いや、正確には「イライラ」の研究を始めた。
なぜ、人はイライラするのか。
紙パックが詰まる。
吸引力が落ちる。
交換しなければならない。
その「イライラ」を解決した結果、生まれたのが紙パックのない掃除機だった。
ここで生まれた言葉がある。
「商品を見るな。人を見ろ。」
私は、この言葉がとても好きだ。
—では、ペンションに置き換えてみる。
私の「イライラ」は何だろう。
考えてみると、多くは時間がない時に起こる。
料理を作る。
掃除をする。
チェックインの準備をする。
気が付けば、頭の中は次にやることでいっぱい。
つまり、キャパオーバーなのかもしれない。
そこで思い出した言葉がある。
「仕事は4割の力でできるようにしなさい。」最初に聞いた時は、「4割?」と思った。
でも、よく考えると納得できる。
人はいつも100%の力を出せるわけじゃない。体調が悪い日もある。
予想外のトラブルもある。

※台風で雨樋がとんで行った時の写真。
急な予約が入る日もある。
100%の力でやっと回る仕事は、少し何かが起きただけで崩れてしまう。
だからこそ、普段は余裕を残して仕事が回る仕組みを作る。
その方が、お客様にも、自分にも優しい。
—もう一つ、ペンションで感じた「イライラ」がある。
ハイキングのお客様が、ペンションの敷地内で座り込んで休憩していた。
ちょうどチェックインの時間だったので、「すみません。お客様がいらっしゃるので、移動をお願いします。」
そう声を掛けると、すごい顔で睨まれた。
その人は、なぜイライラしたのだろう。
疲れていたのか。
「山なんだから少しくらい休ませてくれ」と思ったのか。
本当の理由は分からない。
でも、経営者として考えるべきなのは、その人を責めることではなく、そのイライラを減らす方法だと思う。
例えば、時間制で休憩できる部屋を貸す。

そんなアイデアしか今は思いつかない。
でも、きっと他にもあるはずだ。
—「イライラ」は、ただの感情ではない。
誰かが困っているサインなのかもしれない。
商品を良くするヒントも、サービスを良くするヒントも、地域を良くするヒントも、すべて「イライラ」の中に隠れている気がする。
このテーマは、もっと研究する価値がある。PROJECT MOUNTAINは、これからも山の中にある小さな「イライラ」を探してみようと思う。
そこに、新しい価値が眠っているかもしれない。


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