運転資金を軽く見てはいけない。
これは、過去の自分に本当に言ってやりたい。
「運転資金を軽く見るな」と。
例えば、100万円の運転資金があったとします。
こんな山の上の小さなペンションです。
「100万円もあれば、余裕でしょ!」
過去の私は、本気でそう思っていました。
しかし、実際に経営してみると……
100万円なんて、あっという間に消えます。
いや、本当に。1カ月で飛んでいくことだってあります。
なぜ、そんなにお金がなくなるのか?
仕入れがあります。
電気代や水道代、ガス代があります。
人件費もあります。
借入金の返済や、リース代もあります。
そして、突然の修繕費が発生することもあります。
「えっ、こんなにお金が出ていくの?」
経営を始めてから、何度そう思ったことか。

※最近は気晴らしに外で仕事をやることも増えてきました!
そして、その中でも特に大きいのが……
クレジットカード決済です。
もちろん、カード決済はお客様にとって便利です。
今では、宿泊予約もカード決済が当たり前になっています。
しかし、経営する側からすると、
「売上が発生した=すぐにお金が入ってくる」
とは限りません。
例えば、1月にカード決済された売上が、実際に入金されるのが2月末だったとします。
その間にも、仕入れの支払いはあります。
電気代も払わなければいけません。
人件費も必要です。
その他の経費も、当然のように発生します。
つまり、売上はあるのに、手元に現金がない。
そんなことが起こります。
この時間差を埋めるのが、運転資金です。
簡単に言えば、お金が入ってくるまでの間を、手元のお金でつなぐ。
これが運転資金の役割です。
「支払いは待ってくれない」
この言葉、経営の話ではよく聞きます。
でも、本当にその通りなんです。
売上の入金は、来月かもしれません。
再来月かもしれません。
しかし、支払いは今月やってきます。
だから、売上があっても現金が足りなくなれば、経営は止まってしまいます。
これが、よく言われる「黒字倒産」につながるんですよね。
帳簿上は黒字。
売上もある。
利益も出ている。
でも、手元の現金がない。
そして、支払いができない。
経営をしてみて、私が強く感じたことがあります。
それは、経営で一番大切なものは、現金なのではないか?
ということです。
こんなことを言うと、
「守銭奴ヤロー!」
と言われるかもしれません。
いや、言われないかもしれませんが(笑)
でも、本当に現金なんです。
例えば、
「今月の売上、200万円ありました!」
これは、もちろん嬉しい。
しかし、そのうち150万円がクレジットカード決済だったとします。
すると、
「やったー!今月200万円売れた!」
だけでは終われません。
その150万円が、いつ入金されるのか。
それまでの支払いを、どうやって乗り切るのか。
そこまで考えなければいけません。
これが、私の店の現実です。

さらに、突然の出費が重なることもあります。
設備が壊れた。
修理が必要になった。
想定外の支払いが発生した。
そんな時には、
「やべっ……現金が尽きるぞ」
となります。
そして、
「来月の入金まで、なんとか生き延びるぞ!」
となるわけです。
これ、本当にあります。
経営を始める前の私は、
「売上があれば何とかなる」
と思っていました。
しかし、実際には違いました。
売上があることと、現金があることは別です。
過去の自分に言ってやりたい。
「100万円あれば余裕でしょ!」
じゃない。
「その100万円は、いつまで持つんだ?」
と。
売上を上げることも大切です。
利益を出すことも大切です。
でも、それと同じくらい、手元に現金を残しておくことが大切です。
運転資金。
経営を始める前の私は、この言葉を知ってはいました。
でも、本当の意味では理解していませんでした。
今なら分かります。
運転資金とは、経営を続けるための命綱です。
過去の自分に、もう一度言ってやりたい。
「運転資金を軽く見るな。」
そして、
「売上ではなく、現金の流れを見ろ。」



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