下積み編|キーマカレーのはなし

下積み編

「写真はイメージ画像です。」

もう10年以上昔の話です。

まだ料理人として、怒られながら覚えていた頃のこと。

ボス(シェフ)が来た。

「おい、これ次の宴会に出すから」そう言って、レシピだけ渡される。

ある程度経験を積んでくると、「作っとけ」スタイルが増えてくるんですよね。

キーマカレー??

えっ…スパイスから作ったことないんだけど…

聞けばいいんだけど、聞くと

「こんなのも出来ないのか」って空気になる。

――よし、強行突破(笑)

とりあえず一回、こっそり作ってみることに。

鶏ひき肉と豚ひき肉…先に炒めたほうがいいよな。

ジュージュー…

その時――

「テメエらの血は何色だ〜」

(北斗の拳っぽいノリ違うけど…)

「テメエが作ってるのは、何カレーだ〜」

(え、いたの!?)

「キーマカレーですけど…」

「キーマカレーだぞ!?挽肉のカレーだぞ!?

鶏ひき肉、固まってんじゃねえか!それがキーマか!?」

そう。

鶏ひき肉って、炒めると団子みたいに固まるんですよね。

「全部ほぐせ」

そこから、ホイッパーでひたすら叩いて細かくする地獄…。

トホホ…。

でも今なら、よく分かります。

キーマカレーは「挽肉の細かさ」で仕上がりが全然違う。

あの時、徹底的に叩き込まれたからこそ、

今はちゃんと“キーマカレー”を作れています。

もし将来、弟子ができてキーマカレーを教える時は…

青いカツラでも買ってこようかな。

「テメエが作ってるのは何カレーだ〜」って(笑)

ひょおおお〜

「当ペンションでも、こだわりのキーマカレーをご用意しています」

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