仕事のこと、生活のこと。
AIに聞けば、かなり丁寧に答えてくれる。
しかも、こちらの気持ちまで考えてくれる。
「それは大変でしたね」
「その考え方は間違っていません」
「十分可能性があります」
……なんだか、自信が湧いてくる。
でも、ふと思った。
これって、本当に正しいのか?
もしかして、「正しい答え」をもらっているのではなく、「自分が納得できる答え」を作ってもらっているだけでは?
そこで、ちょっと意地悪な質問をしてみた。
もし私がカレー屋を開くとしたら
例えば、こんな計画。
一人1,500円。
月700人を目標。
22日営業なので、1日約32人。
15席ほどの店で、昼と夜営業。
原価率30%。
家賃15万円。
アルバイト2人、時給1,200円。
ペンションから機材を持っていくので、ペンション側の経費は月10万円ほど下がる。
SNSを中心に集客する。
どうでしょう?
普通に考えれば、
「料理人としての経験もあるし、機材もある。SNSを頑張れば、十分可能性があるんじゃない?」となりそうだ。
でも今回は違う。
AIに、
「この計画を論破してみて」
と言ってみた。-
すると、いきなり現実を突きつけられた
月700人来れば、売上は105万円。
原価30%で31万5千円。
家賃15万円。
アルバイト代も必要。
仮に2人合わせて1日10時間働いてもらえば、月26万4千円。
ここまでで約73万円。
残りは約32万円。
ここから光熱費、消耗品、決済手数料など。
そして……私の給料が入っていない。
あれ?
思っていたより余裕がない(笑)。
でも、一番痛かったのはここではない。
「700人来る」の根拠がない
私は、「月700人を目標にします」と言った。
でもAIに、
「なぜ700人なんですか?」
と聞かれたら、答えられない。
SNSで集客する。
これも集客方法であって、700人来る理由ではない。
ここに気づいた。
数字はたくさん並べているのに、一番重要な数字が抜けている。
それは、
「なぜ、この店にお客さんが来るのか?」
ということ。
–AIに相談することの怖さ
もし普通に、
「このカレー屋の計画、どう思いますか?」
と聞いていたら、
「料理人としての経験を活かせますね」
「SNSを活用すれば集客も期待できます」
「地域に愛されるお店になる可能性があります」
なんて答えが返ってきたかもしれない。
もちろん、それが間違いとは限らない。
でも、それを聞いて、自分が納得しただけなのかもしれない。
AIは、こちらが伝えた情報をもとに答える。
つまり、自分が都合のいい情報を並べれば、自分に都合のいい、ものすごく説得力のある話を作ることだってできる。
だから私は、AIに
「どうすればうまくいく?」
と聞くだけではなく、
「失敗するとしたら、どこ?」
と聞いてみる。
逃げ道は、必ず必要だと思う。
でも、逃げ道を作ることと、現実から逃げることは違う。
自分を守るための逃げ道は必要だけど、逃げてはいけないところまで、AIに納得させてもらってはいけない。
そんなことを、今回ちょっと思った。
ちなみに私は、まだカレー屋を作る気はないですけどね!

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