山の上の経営録 ❘ 過去の自分に言ってやりたいこと④〜草刈り編〜

ペンション経営

山の上。

見渡す限りの草。

今年も、草刈りの季節がやってきた。

いや、草刈りの季節というより……

草刈りという名の戦いが始まった。

気温、やばい。

装備は、

長袖。

長ズボン。

長靴。

軍手。

帽子。

日焼け止め。

そして、草刈機。

いざ、出陣。ペンションの庭。

目の前の斜面。

地域の草刈り。

そして、どうだん原から展望台までのハイキングコース。

この山に来たことがない人には、なかなか想像できないと思います。

山の上の草は……かなりの量です。

しかも、暑い。

草刈機は重い。

燃料も持つ。

斜面はある。

虫もいる。

そして、時々ヘビもいる。

今年も、戦いが始まりました。

しかし、しばらくすると――

体力:もう無理(笑)

精神力:限界(笑)

力:もう持てない

魔力:尽きた(もともとない)

すばやさ:動けない

回復:スポーツドリンク切れ

完全に、ステータスがなくなっていきます。

さらに、

フィールドには敵キャラも出現します。

虫:無視(笑)

ヘビ:少し驚く

カモシカ:シカト(笑)

もう、完全に瀕死です。

「もう無理……」

そう思っているところに、

さらに草が現れます。

「まだ、こんなにあるのか……」

山の上の草は、なかなか減りません。

そして、ここで重要なのが、親父の存在です。

親父が協力してくれなかったら……

たぶん、死んでしまいます(笑)

いや、本当に。

ペンションの庭だけではありません。

地域の草刈りもあります。

ハイキングコースの草刈りもあります。

ちなみに、ハイキングコースは「山家の会」というところが管理しています。

僕も最近までは参加していました。

ただ、主な活動日が土曜日と日曜日。僕の仕事も、土曜日と日曜日が忙しい。

ということで、

今回は遠慮させていただきました。

ごめんなさい。

そんな草刈りをしながら、ふと思いました。

過去の自分に言ってやりたい。

「草刈りを甘くみるな」と。

今は、まだできる。

体力がある。

草刈機も持てる。

斜面も歩ける。

汗だくになりながらも、なんとか終わらせることができる。

でも……

10年後は?20年後は?

そのときも、同じように草刈りができるだろうか。

今は

「景色が好きだから」。

「自然が好きだから」。

「山が好きだから」。

そんな気持ちで、山の上で暮らしている。

でも、山の上で暮らすということは、景色を眺めるだけではない。

その景色を維持するために、草を刈る。

道を整備する。

建物を維持する。

伸びてくる木や草と戦う。

虫やヘビに驚く。

そして、時にはカモシカに出会う。

自然が好き。

景色が好き。

それだけでは、山の上の生活はできない。

好きな景色の裏側には、好きではない仕事もある。

その仕事を、何年も続けなければならない。

そして、いつか自分ができなくなったときのことまで考えなければならない。

今回の草刈りで、そんなことを考えました。

だから、過去の自分に言ってやりたい。

草刈りを甘くみるな。

今はできても、

10年後、20年後もできるとは限らない。

「景色が好き」

「自然が好き」

「山が好き」

それだけでは、山の上の生活はできない。

その景色を守るために、今日も草を刈る。

体力は、もう無理。精神力は、限界。力は、もう持てない。魔力は、もともとない。すばやさは、動けない。回復アイテムは、スポーツドリンク切れ。

それでも――なんとか今日も、草刈りを終えました。

経験値を獲得した。

……たぶん。

Level Up……してない(笑)

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